ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)や自己PRを、1つだけ完璧に仕上げて、すべての会社で同じ話をしていませんか?
就活中の学生と話していると、ネットのフォーマットにきれいに当てはめたガクチカを、どの会社でも使い回している人がとても多いと感じます。
この記事では、副業でキャリアエージェントとして学生の就活を支援している私が考える、ガクチカ・自己PRの準備の仕方をまとめました。あくまで私個人の考えとして参考にしてください。
結論:エピソードは複数用意して、会社ごとに「出し分ける」
一番伝えたいのは、アピールできるエピソードや強みを1つではなく複数持っておき、会社ごとに出し分けるということです。
1つの型を作って全社で同じ話をするより、その会社が求めている人物像に合ったエピソードを選んで話すほうが、ずっと伝わりやすくなります。
エピソードは、自己分析から自然に出てくる
「アピールできるエピソードがない」と悩む人もいますが、自己分析をしっかりやっていれば、話せる内容は必ず出てきます。
自己分析で、過去の出来事を「なぜそう感じたのか」まで深掘りしていれば、
- 自分がどんなときに力を出せるのか
- そのときに、どんな工夫や行動をしたのか
- そこから何を学んだのか
が見えているはずです。これが、そのままガクチカや自己PRの材料になります。1つのエピソードをどう組み立てるかはガクチカの作り方|目標・ボトルネック・結果で「過程」を伝えるにまとめています。自己分析のやり方は自己分析のやり方|モチベーショングラフで終わらせない「なぜ」の深掘り方にまとめています。
きれいにまとめるのは、AIに任せていい
エピソードの中身が出てきても、それを短く、分かりやすくまとめるのは意外と難しいものです。でも、文章をきれいに整えるのは、今の時代はAIに手伝ってもらえば大丈夫だと思っています。
大事なのは、文章の上手さではなく、中身です。自分で考えるべきなのは「どのエピソードを、何を伝えるために話すか」。そこさえ自分で決めていれば、言い回しはAIで整えても問題ありません。
「全部伝えよう」とすると、かえって落ちやすい
自己PRでは、自分のいいところをしっかりアピールすることが大切です。ただし、強みを全部伝えようとするのは、戦略的ではありません。
あれもこれも詰め込むと、結局何が強みなのかが伝わらなくなります。面接官の印象にも残りにくく、かえって落ちてしまうことにもなりかねません。
伝える強みは、その会社に合わせて絞りましょう。
会社が「今年」求めている人物像を調べる
出し分けるためには、その会社がどんな人を求めているのかを知る必要があります。特に意識したいのは、その会社が「今年度」必要としている人材です。
会社の状況によって、求める人物像は年ごとに変わることがあります。新しい事業を始めるタイミングなら「自分から動ける人」、組織を固めたい時期なら「チームで成果を出せる人」など、時期によって重視するポイントが違うことも多いです。
調べ方の例です。
- 採用ページの「求める人物像」や、社員インタビューの内容
- 社長や役員のメッセージ、中期経営計画などに書かれている今後の方針
- 説明会や社員面談で「今、どんな人に来てほしいですか」と直接聞く
- 就職エージェントに、その会社の採用の傾向を聞く
出し分けのイメージ
たとえば、次の3つのエピソードを持っているとします。
| エピソード | 伝えられる強み |
|---|---|
| サークルの新歓で、参加者を前年の2倍に増やした | 目標に向けて工夫し、周りを巻き込む力 |
| アルバイト先で、ミスが減るように手順書を作った | 課題を見つけて、仕組みで解決する力 |
| 一人でアプリ開発の勉強を続けている | 興味を持ったことを、自分で学び続ける力 |
「新しいことに挑戦できる人」を求める会社には3つ目、「チームで成果を出せる人」を求める会社には1つ目、というように、相手に合わせて選びます。
複数持っておくと、面接でも困らない
エピソードを複数持っておくと、面接でもう1つ大きなメリットがあります。ガクチカを話したあとに「それ以外に何かありますか?」と聞かれることはよくありますが、複数用意しておけば、落ち着いて別の話ができます。
まとめ
- ガクチカや自己PRは、1つの型を使い回すより、複数用意して会社ごとに出し分ける
- 自己分析をしっかりやれば、エピソードの中身は自然に出てくる
- きれいにまとめるのはAIに任せてOK。大事なのは中身と「何を伝えるか」
- 強みを全部伝えようとすると、かえって伝わらない
- その会社が「今年度」求めている人物像を調べて、合うエピソードを選ぶ
ガクチカや自己PRと同じくらい大事なのが志望動機です。詳しくは志望動機の作り方|「御社の強み」を語っても刺さらない理由をご覧ください。


