「早期内定を取らなきゃ」「周りはもう内定をもらっている」。
私は会社員として働くかたわら、副業でキャリアエージェントをしていて、就活中の大学生と話す機会がたくさんあります。そこで毎年感じるのは、多くの学生が、とにかく焦っているということです。
この記事では、そんな学生たちを見てきた私が考える「就活でうまくいかない人の共通点」と、「就活は本来どういうものか」をまとめました。あくまで、キャリアエージェントとしての私個人の考えとして読んでもらえるとうれしいです。
結論:就活は「選考」ではなく「マッチング」
一番伝えたいのは、就活はテストではなく、マッチングの作業だということです。
企業には「こういう人に来てほしい」という人物像があります。学生にも、それぞれの価値観や、これからのキャリアの考え方があります。この2つがどれだけ合っているかを、お互いに確かめていくのが就活です。そして、合っている度合い(マッチ度)が高い人ほど、内定に近づいていきます。
だから、「うまくいく型」に自分を当てはめるほど、実は内定から遠ざかってしまうことがあります。
焦っても、いいことはほとんどない
多くの学生は、大学3年の夏のサマーインターンから本格的に動き始めます。そこで早期内定をもらう人もいれば、秋冬のインターンや本選考に向けて準備を続ける人もいます。
周りが内定をもらい始めると、焦る気持ちは本当によく分かります。私自身、新卒のときは「とにかく早く内定がほしい」という一心で、6社だけ受けて大学3年の春に就活を終えました。でも、入社後にギャップを感じて、その会社は1年で辞めています。
焦って早く決めることが悪いわけではありません。ただ、焦りから「自分に合うか」を確かめることを飛ばしてしまうと、入社してから後悔することにつながりやすい。これは、私自身の経験からも、たくさんの学生を見てきた経験からも言えることです。
うまくいかない人の共通点:「ネットの型」に当てはめすぎる
就活がうまくいかない人に、よく見られる共通点があります。それは、インターネットにある「うまくいく型」に、自分を当てはめようとしすぎていることです。
- ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を、ネットのフォーマットにきれいに当てはめる
- 自己紹介や自己PRを、何度も同じ形で練習する
- 志望動機は、企業のホームページに書いてある強みをそのまま使う
もちろん、型を知ること自体は役に立ちます。でも、型に合わせることが目的になると、その人らしさや、本当に大事にしていることが見えなくなってしまうんです。
その結果、内定の確率は思ったほど上がりません。仮に内定をもらえたとしても、自分に合っているか確かめないまま入社することになり、違和感や後悔、早期離職につながりかねないと思っています。
最終面接に近づくほど「その人自身」が見られる
選考が進むほど、面接では表面的なエピソードよりも、その人の根本的な価値観や、将来のキャリアの考え方を聞かれることが増えていきます。
「なぜそう考えたの?」「それはどんな経験から来ているの?」と深く聞かれたときに、取ってつけた回答では答えきれません。自分のことを自分でしっかり理解しているかどうかが、ここで大きな差になります。
マッチングとしての就活、5つのステップ
では、マッチングとしての就活は、どう進めればいいのか。私は次の順番をおすすめしています。
- 1. 自己分析で、自分がどういう人間かを深く知る(過去の出来事を「なぜ」で掘り下げる)
- 2. 社会人1年目をどう過ごしたいかを考え、就活の軸を作る(忙しさ・収入・プライベート)
- 3. 軸に合う企業を、視野を広げて探す(大手だけでなく、エージェントも活用する)
- 4. 企業が求める人物像に合わせて、自分のエピソードを出し分ける(ガクチカ・自己PR・志望動機)
- 5. 深掘りの質問まで想定して準備する(AIも活用する)
それぞれのステップは、別の記事で詳しくまとめています。
- 自己分析のやり方|モチベーショングラフで終わらせない「なぜ」の深掘り方
- 就活の軸の作り方|「社会人1年目をどう過ごしたいか」から逆算する
- 企業選びの視野を広げる方法|「大手=ホワイト」とは限らない
- ガクチカの作り方|目標・ボトルネック・結果で「過程」を伝える
- ガクチカ・自己PRは複数用意して「出し分ける」
- 志望動機の作り方|「御社の強み」を語っても刺さらない理由
- 面接の深掘り質問への備え方|AIで想定質問を洗い出す
まとめ:早く内定を取ることより、合う会社と出会うこと
- 就活はテストではなく、企業と自分のマッチングの作業
- 焦って「合うかどうか」を確かめないまま決めると、入社後の後悔につながりやすい
- ネットの「うまくいく型」に当てはめすぎると、自分らしさが見えなくなる
- 選考が進むほど、その人の価値観やキャリアの考え方が見られる
- まずは自己分析で、自分のことを深く知ることから始める
就活のゴールは、内定をもらうことではなく、入社してから「ここを選んでよかった」と思えることだと私は思っています。焦りすぎず、自分に合う会社を探していきましょう。
就活全体のスケジュールは就活はいつから?28卒のスケジュールと「内定はいつまでに」の目安にまとめています。


