「御社の〇〇という強みに魅力を感じたからです」。
志望動機をこう書いている人は、とても多いと思います。少し頑張っている人は、同じ業界の競合と比べて「御社は△△が強いので」と話しているかもしれません。
でも、副業でキャリアエージェントとして学生の就活を支援している私の考えでは、こうした志望動機は、面接官にはほとんど刺さりません。この記事では、その理由と、伝わる志望動機の作り方をまとめました。あくまで私個人の考えとして参考にしてください。
結論:「会社の強み」ではなく「あなたの視点から見た魅力」を伝える
志望動機で大事なのは、ホームページやネットに書いてある会社の強みを並べることではありません。
自己分析で分かった自分の価値観や経験を踏まえて、「自分から見ると、この会社のここが魅力的に見える」を伝えることです。
なぜ「御社の強み」は刺さらないのか
理由はシンプルで、会社の人事や面接官は、自社の強みを誰よりもよく知っているからです。
ホームページに書いてある強みや、競合と比べたときの強みを話されても、面接官からすると「それは知っている」という内容です。しかも、ほかの学生もほとんど同じことを話しています。その結果、「この人ならではの理由」が伝わらず、印象に残りません。
もちろん、会社の強みを調べて理解しておくことは大切です。ただ、それをそのまま志望動機にするのではなく、自分の言葉に置き換える必要があります。
伝わる志望動機の作り方
1. 自己分析で、自分が大事にしていることを確認する
まずは、自分が大事にしている価値観や、その価値観が生まれた背景となる経験を確認します。自己分析で「なぜ」を深掘りしておくと、ここがはっきりします。やり方は自己分析のやり方|モチベーショングラフで終わらせない「なぜ」の深掘り方にまとめています。
2. その会社を「自分の価値観」で見てみる
会社の事業や働き方、社員の話などを、自分の価値観に照らして見てみます。「自分がこれまで大事にしてきたことと重なるのはどこか」「自分ならではの視点で、魅力に感じるのはどこか」を探します。
3. 経験 → 価値観 → その会社の魅力、の順でつなげる
最後に、次の流れでつなげます。
- 経験:自分にはこういう経験があり
- 価値観:そこから、こういうことを大事にするようになった
- その会社の魅力:だから、御社のこういうところに強く惹かれている
例で比べてみる
| 志望動機の例 | |
|---|---|
| 刺さりにくい例 | 御社は業界トップクラスのシェアを持ち、海外展開にも力を入れているため、成長できる環境だと感じ志望しました。 |
| 伝わりやすい例 | 留学中、現地の小さなお店で日本の調味料が喜ばれているのを見て、「身近なものが国を越えて誰かの日常を変える」ことに心が動きました。御社の社員の方が、海外の家庭の食卓に合わせて味を一から作り直している話を聞き、私がやりたいのはこういう仕事だと感じました。 |
伝わりやすい例は、会社の強みを並べていません。それでも、その人がなぜこの会社なのかがはっきり伝わります。
会社が「売り」にしていない部分でもいい
志望動機は、必ずしもその会社が強みとしてアピールしている部分に触れる必要はありません。
自分の過去の経験や価値観とつながっていて、その会社にしかない魅力が自分の中ではっきりしているなら、それが一番強い志望動機になります。社員の方の働き方や、会社が大事にしている考え方など、ホームページの「強み」には書かれていない部分でも大丈夫です。
すべての回答に「一貫性」を持たせる
就活では、志望動機だけでなく、ガクチカや自己PR、就活の軸など、すべての回答の中で価値観が一貫していることがとても大事です。
一貫性がないと、面接官に「就活のために練った回答なんだな」と見抜かれてしまいます。逆に、どの質問に答えても同じ価値観が見えてくると、「この人にとって本当に大事なことなんだな」と伝わり、ガクチカなども取ってつけたものではないと信じてもらえるようになります。
だからこそ、最初に自己分析をしっかりやることが大切なんです。
まとめ
- 「御社の強み」を語る志望動機は、面接官には刺さりにくい
- 会社の強みは理解した上で、「自分の視点から見た魅力」に置き換える
- 経験 → 価値観 → その会社の魅力、の順でつなげる
- 会社が「売り」にしていない部分でも、自分にとって明確な魅力なら強い志望動機になる
- 志望動機・ガクチカ・軸など、すべての回答で価値観を一貫させる
どんなに準備しても、面接では必ず深掘りの質問がされます。備え方は面接の深掘り質問への備え方|AIで想定質問を洗い出すにまとめています。


