「就活の軸を教えてください」。面接でよく聞かれる質問ですが、いざ考えようとすると、何を書けばいいのか分からなくなる人が多いと思います。
「成長できる環境」「人の役に立てる仕事」。そんな言葉が浮かんでも、どの会社にも当てはまりそうで、会社選びには使いにくいですよね。
この記事では、副業でキャリアエージェントとして学生の就活を支援している私が、具体的で、会社選びにちゃんと使える就活の軸の作り方を紹介します。あくまで私個人のやり方として参考にしてください。
結論:「3年後」より「社会人1年目の自分」から逆算する
キャリアプランというと「3年後、5年後にどうなっていたいか」を考えるよう言われることが多いです。でも、社会人になったことがないのに、何年も先のことを考えるのは正直かなり難しいと思います。
そこでおすすめしているのが、「新卒1年目の社会人生活を、どんなふうに送っていたいか」を具体的に決めることです。どういう状態でありたいかを先に決めてしまえば、そこから逆算して、会社に求める条件が自然と出てきます。
「社会人1年目の自分」を定義する3つの視点
1. 忙しさ
- 平日は何時くらいに仕事を終えたいか
- 忙しくても早く成長したいのか、仕事と生活のバランスを取りたいのか
- 休日は完全に休みたいのか、勉強や副業の時間にしたいのか
2. 収入
- 1年目にどのくらいの収入があれば安心か
- 一人暮らしをするのか、実家から通うのか
- 奨学金の返済や貯金など、毎月決まって必要なお金はあるか
3. プライベート
- 仕事以外で、どんなことにお金や時間を使っていたいか(趣味、旅行、友人との時間など)
- 住みたい場所や、大事にしたい人との関わり方
- 「これだけは手放したくない」という生活の習慣はあるか
この3つを、できるだけ具体的に書き出してみてください。「平日は19時には帰って、週に1回はジムに行きたい」「年に1回は海外旅行に行けるくらいの収入がほしい」など、イメージが湧くくらいがちょうどいいです。
「ありたい状態」から、会社に求める条件を逆算する
ありたい状態が決まったら、それを実現するために会社に求める条件を考えます。
| ありたい状態 | 会社に求める条件(例) |
|---|---|
| 平日は19時には帰って、自分の時間がほしい | 残業時間の平均が少ない、フレックスや在宅勤務がある |
| 年に1回は海外旅行に行きたい | 初任給・賞与の水準、長期休暇の取りやすさ |
| 早く成長して、幅広い仕事をしたい | 若手に任せる文化、配属や異動の柔軟さ |
| 地元の近くで暮らしたい | 勤務地、転勤の有無 |
ここで出てきた条件が、あなたにとっての「就活の軸」になります。「成長できる環境」のような抽象的な言葉ではなく、会社選びにそのまま使える具体的な条件になっているはずです。
自己分析と組み合わせると、軸に説得力が出る
就活の軸は、自己分析と組み合わせることで、さらに強くなります。
たとえば、自己分析で「自分で決められる環境だとモチベーションが上がる」と分かっていれば、「若手でも裁量を持てる会社」という軸に、自分の経験という根拠が加わります。面接で「なぜその軸なの?」と聞かれても、自分の言葉で答えられるようになります。
自己分析の深掘り方は自己分析のやり方|モチベーショングラフで終わらせない「なぜ」の深掘り方にまとめています。
私が新卒のときに、これをやっていれば
私自身、新卒の就活では「とにかく早く成長したい」という気持ちだけで、ベンチャー企業を中心に会社を選びました。でも、仕事以外の時間をどう過ごしたいか、どのくらい働きたいかは、まったく考えていませんでした。
その結果、入社してから「思っていた働き方と違う」と感じることが多く、その会社は1年で辞めています。もし当時、「社会人1年目をどう過ごしたいか」を具体的に考えていれば、会社の選び方は変わっていたと思います。
まとめ
- 「3年後・5年後」より、「社会人1年目をどう過ごしたいか」を考えるほうが具体的にしやすい
- 忙しさ・収入・プライベートの3つで、ありたい状態を書き出す
- ありたい状態から逆算すると、会社に求める具体的な条件=就活の軸が出てくる
- 自己分析と組み合わせると、面接でも説得力のある軸になる
軸ができたら、次はその軸に合う会社を探していきます。視野の広げ方は企業選びの視野を広げる方法|「大手=ホワイト」とは限らないをご覧ください。


