「入社してまだ1年なのに、もう辞めたいと思っている」「早く辞めたら、次の転職で不利になるのでは」。
新卒で入った会社で、そんなふうに悩んでいる人は少なくないと思います。私も新卒で入ったベンチャー企業を1年で辞め、2023年にITメガベンチャーへ転職しました。
この記事では、第二新卒の転職は本当に不利なのか、いつ・どう動けばいいのかを、公的なデータと私自身の経験、そして今の会社で人事・教育の業務に関わって感じていることをもとにまとめました。
結論:第二新卒の転職は「不利」ではない。大事なのは理由の伝え方
先に結論を書くと、第二新卒の転職は、それだけで不利になるものではありません。実際、新卒で入社した人のうち、3年以内に会社を辞める人は約3人に1人います。
ただし、「なぜ辞めるのか」「次は何を大事にしたいのか」を自分の言葉で説明できることが大前提です。ここが曖昧なままだと、「また同じ理由で辞めるのでは」と思われてしまいます。
第二新卒とは?新卒の3年以内離職率は約3割
第二新卒の意味
第二新卒に法律上の決まった定義はありませんが、一般的には新卒で入社してから3年以内に転職する(しようとしている)人を指します。企業によって「卒業後3年以内」「社会人経験1〜3年」など、基準が少しずつ違います。
大卒の3人に1人が3年以内に離職している
厚生労働省の調査では、2022年3月に大学を卒業して就職した人のうち、3年以内に離職した人の割合は33.8%でした。
| 学歴 | 就職後3年以内の離職率(2022年3月卒) |
|---|---|
| 大学 | 33.8% |
| 短大など | 44.5% |
| 高校 | 37.9% |
※出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(2025年10月公表)
つまり、早く会社を辞めるのは「珍しいこと」ではありません。企業側も、第二新卒の採用をひとつの採用方法として考えているところが増えています。
第二新卒が企業から見られているポイント
今の会社で人事・教育の業務に関わるようになって感じるのは、企業が第二新卒の人に見ているのは、経験やスキルの量よりも次のような点だということです。
- 辞める理由に納得感があるか(人や会社のせいだけにしていないか)
- 前の職場で何を学んだか(短い期間でも、得たものを言葉にできるか)
- 次の会社で何を大事にしたいか(転職の軸がはっきりしているか)
- 基本的なビジネスマナーや仕事の進め方が身についているか
新卒のような「ポテンシャル」と、社会人としての基礎の両方を見られている、と考えると分かりやすいと思います。
私が1年で転職したときのこと
私は2022年に大学を卒業し、ベンチャー企業に入社しました。就活では「とにかく早く内定がほしい」という気持ちが強く、大学3年生の春に第一希望の会社から内定をもらって、すぐに就活を終えました。
ただ、働き方や仕事の進め方、自分の生活とのバランスなど、入社してから感じたギャップが大きく、その会社は1年で辞めることにしました。
転職活動で一番大変だったのは、「なぜ1年で辞めるのか」を前向きに説明することでした。最初は「合わなかった」としか言えなかったのですが、振り返るうちに「就活のとき、働き方や自分の生活まで考えずに会社を選んでいた」ことに気づきました。そこからは、「次は、裁量を持って働けることに加えて、長く働き続けられる環境を大事にしたい」と、転職の軸として話せるようになりました。
転職活動の具体的な流れや、エージェント選びでつまずいたことはスタートアップからメガベンチャーへ転職した話にまとめています。
第二新卒の転職、いつ・どう動く?
辞める前に動き始めるのがおすすめ
可能であれば、今の会社に在籍したまま転職活動を始めるのがおすすめです。収入が途切れないので焦らずに会社を選べますし、「次が決まらないまま辞める」不安も減らせます。
ただ、心や体の調子を崩しているときは、無理に両立しようとせず、まず休むことを優先してください。会社の人事や産業医、病院などに相談するのも大切です。
転職活動の流れ
- 振り返り:今の会社で合わなかったこと、得たこと、次に大事にしたいことを書き出す
- 情報収集:転職サイトで求人を見る、第二新卒向けのエージェントに相談する
- 応募・面接:書類を出し、面接で「辞める理由」と「次の軸」を伝える
- 内定・退職:内定が出てから、今の会社に退職を伝える(就業規則の退職ルールを確認)
一般的には、準備を始めてから内定まで2〜3か月ほどかかることが多いです。
第二新卒向けのエージェントを使うメリット
第二新卒向けの転職エージェントは、社会人経験が短い人の転職に慣れていて、次のようなサポートをしてくれます。
- 第二新卒を採用している企業の求人を紹介してくれる
- 「辞める理由」の伝え方を一緒に整理してくれる
- 面接の日程調整や、企業とのやり取りを代わりにしてくれる
私の場合、最初に相談したエージェントが合わず、途中で選び直しました。担当者との相性もあるので、1社だけで決めずに、2社くらいに相談して比べてみるのがおすすめです。
「辞める理由」の伝え方のコツ
面接で辞める理由を聞かれたときは、次の順番で話すと伝わりやすくなります。
- 事実:前の会社で何をしていて、何が合わなかったのか(悪口にならないように)
- 気づき:その経験から、自分は何を大事にしたいと分かったのか
- 次の軸:だから次の会社では何をしたいのか、なぜこの会社なのか
「合わなかった」で終わらせず、「だから次はこうしたい」までつなげることがポイントです。
まとめ:早く辞めることより、次の選び方が大事
- 大卒の約3人に1人が、就職後3年以内に離職している(2022年3月卒:33.8%)
- 第二新卒の転職は、それだけで不利になるものではない
- 企業は「辞める理由の納得感」「学んだこと」「次の軸」を見ている
- できれば在籍中に動き始める。ただし体調を崩しているときは休むことを優先する
新卒で入った会社を早く辞めることは、失敗ではありません。大切なのは、その経験から「自分は何を大事にしたいのか」を知って、次の会社選びに生かすことだと思います。
就活中の人は、就活はいつから?28卒のスケジュールと「内定はいつまでに」の目安もあわせて読んでみてください。


